たまには真面目な記事を書いてみようというコンセプト。
画像？そんなものはありません（用意するのが面倒だった）
半ば覚書としての記事ですので･･･



てっこつ＝ロッジテントなる趣味を持っている以上、どうしても年代物の幕を所有する率が高くなります。
この辺りはMOSSやMarmot、Sierra Design等を所有する方にも共通してくるとは思います。
特に幕の"ベトつき"に関しては、MOSSではよく言われます。
この辺りはVintage率の高い幕なので母数から来る確率の問題とも言えますが。


で、このベトつき、何から来るかといえば、ズバリ、ポリエステル系コート材の加水分解より生じるものです。
同じコート材でもポリエーテル系は加水分解を起こさないことで知られています。

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ちょいと踏み込むとこんな感じです
ポリエステル系＝エステル結合
　R-COO-R' + H2O → R-COOH + R'-OH
エーテル結合も親水性は比較的高いのですが、色々あって（省きます）
コート材としての安定性がよく加水分解はほぼ起きません
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つまり、ポリエステル系コート材の使われた幕の場合、ベトつきはある意味宿命となるわけです。
で、これを抑えるには何が有効かというと、完全乾燥あるのみです。
理論上、水分さえなければ加水分解は起きません･･･が、なかなかそうとも言ってられないので、
まずは乾燥撤収、そして収納場所の湿気を防ぐ、この2点に限りそうです。

で、他に対策がないのかといえば･･･なくはないようです。机上の理論では。
なぜ机上の理論かって言うと、高価なんです(汗)
いくつか候補となるうるものはあったんですが･･･非現実的なのでこの場では割愛させて頂きます。


で、結論としては「加水分解を完全に防ぐことは現実的でない」となります。
無論、メンテナンスや保管環境を整えることで、一般的な寿命より伸ばすことは可能だと思いますが。


と言うわけでそろそろ本題へ。

ここまでは基本的に「防水」の面でのお話でした。
となると「防水」の劣化は基本的に防げない、と考えるのが自然と思われます。

よって「防水」を後付処理（再処理）するか、「撥水」性能を上げるか、またその両立を目指すか、
の3択になると思われます。


まずは戦力になりそうな製品の紹介から。

□ 防水
　防水材　WhiteBear
　液体ゴム　プロト（油性）

□ 撥水
　FJALL RAVEN　GREENLAND WAX
　信越シリコーン　KC-88

この辺りが候補になってくるかと思います。

あ、それとNIKWAX TECHWASH。界面活性剤の入っていない洗剤は必要です。
界面活性剤は、繊維へ水を誘導する役割を持っていますので、界面活性剤の入っている洗剤で
幕体を洗浄すると防水・撥水と相反する作用を持たせてしまいます。

で、やっと（現在妄想中の）手順紹介。

1. NIKWAX TECHWASHで幕体を徹底洗浄。加水分解を起こしたPU幕は役に立たないので徹底的に落とす。
　　ただし幕体には傷が付かないように･･･

2. まずは幕体裏の防水から。今回は「てっこつ」メインで考えているので液体ゴムを塗っちまいます。
　　刷毛塗りでルーフ部分に満遍なく。いっそフレームに当たる部分も塗るといいかも。

3. 壁面など、過度な防水が必要のない部分にはWhiteBearを万遍なく。
　　ただ壁面は防水なしで撥水だけでいいような気もしてます。

4. で、表面ルーフの防水＆撥水へ。場所的に肝心なので2段階です。
　　まずKC-88塗布し乾燥、さらにWhiteBearを塗布にドライヤー熱風で定着化。

5. 壁面は撥水×2のコンボで。GREENLAND WAXを塗り塗りして、ドライヤー熱風で定着化。
　　その後に信越シリコーンKC-88で仕上げ。


とここまでやれば、雨水だだ漏れのビバレーも復活させられるんじゃないか？と思っている次第。











なんですが･･･
これ、マジでやったらかな～りいい値段するんじゃないかという気が･･･
プロトの液体ゴムだけで15,000円以上するし(爆)


とりあえず現在問い合わせかけてる繊維会社、帆布会社、テント会社、防水施工会社の返答待って、再度考えます。。。

あ、記事を参考に色々やって"やっちまって"も責任は取りませんのでご了承ください(汗)

参考サイト
http://www.nk-co.com/puroto/puroto.htm
http://gazoo.com/g-blog/ttl/72775/Article.aspx